シチリアのオリーブ品種の起源は太古のオレアステール（ぐみ科の一つ、野生のオリーブ）で、その後にギリシャのカラマタ種に遡ります。 シチリアのオリーブオイルは世界一香り高く食欲をそそるといわれます。特にシチリア東部の火山地帯の肥沃な土が世界最高品質のオリーブオイルを作り出すと信じられています。

基本的に純粋なオリーブオイルほど色はより緑です。
これは殆どのオリーブオイルの種類においてそうなのですが、一部のオリーブの品種にはあてはまりません（一部の品種の中には僅かにゴールドのものや 葡萄のような色の品種も存在します）。品種によりグリーンやグレー、または熟した物は黒と言う様に色々な品種があります。 採油してもオリーブの基本的な色は変わりませんが、色はより濃厚となります。
このような事から必ずしも緑色が強いオリーブオイル＝品質が高いという訳ではありません。

純度や抽出プロセスとは全く関係なく、オリーブオイルは酸度によって品質が区別されます。一般的に低い酸度の物がより良いオリーブオイルとされています。低温プレス、無濾過のオイルは濾過したものより比較的酸っぱいのが典型的です。オリーブを圧搾する時はオリーブの種も一緒に圧搾（砕く）します。しかし、シチリア オリーブ・オイルはより良いオイルを得る為に、圧搾する前にオリーブの種を取り除いてから行います。　この方法は古代ギリシャ人によって用いられた方法だったと言われています。

イタリアは世界で最もオリーブオイルを生産している国の一つです。しかし、使用されるオリーブの品種は一つではありません。いくつかの伝統的なオリーブの品種はシチリアでは大昔から栽培されています。そして好まれて多くの交配品種も栽培されています。ヴェルデッロ種は大きく緑色。ビアンコリッラ種はシチリア島の南西部で人気が有ります。クラスト種はシチリア北部のマドニエ山脈の標高の低い所で栽培されています。チェラスオーラ種（オグリエラ）は最高のエリア、ラ・ミヌータ種はメッシーナ地方等多種多様に栽培されています。いくつかの品種は食用に適していますが、カスティリオーネ種、ビアンコリッラ種そしてノチェラーラ種系はオイル用に適しています。

理論的にはシチリア産ワインと同じで、オリーブオイルの原産地呼称は何処で採油され、栽培されたオリーブかで呼称が変わります。法的な原産地呼称によってどの品種がどの地方、地区で栽培が可能で、どのオイルに使用するかが厳しく規制されています。